「嫌なことを言われても、可哀そうな人だと思って受け流す。自分も同じことを言ったら心が汚くなる。心を綺麗にしておくといい顔になる。」
と、先生は言った。
とはいえ、綺麗ごとでは済まないこともある。
嫌な言葉。嫌な態度。
受け流そうと思っても、なかなか出来ることじゃない。
正直、先生は元々そういう性質の人なんじゃないだろうかと思った。
「難しいです」と伝えると、先生は笑って言った。
「最初は難しくても、意識してやっていると出来るようになるよ。」
その言葉に、少しほっとした。
先生は96歳なのに、眉間にしわがない。
肌はつやつやしていて、優しく、かわいらしい顔をしている。
先生自身がその言葉を証明してくれている。
もし本当に心掛け次第なら、私にもまだ望みはあるのかもしれない。
私もいつか、そんな顔で歳を重ねたい。
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