「他人の悪い所は片目つぶって見る。良い所は両目でしっかり見る。一歩下がって、相手を観察するのはダメ。」
と、先生は言っていた。
確かに、自分のことは棚に上げて、他人のことは厳しく見てしまいがちだ。
それは劣等感や自己防衛から来るものなのだろうか。
自分自身や周りの環境に不満があると、人は否定的な見方をしやすい。でも、地位が高くても、頭が良くても、お金があっても、他人を厳しく批判する人はいる。
幼い頃から身につけてきた考え方なのか。
それとも、相手の欠点を見つけること自体が生き延びるための本能なのか。
答えはまだ分からない。
仮に理由が分かったところで、人を批判したくなる気持ちはなくならないかもしれない。
それでも先生は穏やかな笑顔で、
「私は人が大好き。人の悪い所は片目で見るくらいがいい。」
と言う。
その言葉にはきっと、私にはまだ見えていない景色があるのだろう。
とりあえず、今日は先生の真似をしてみようと思う。
人の悪い所は片目で。
良い所は両目で。
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